住宅ローンの豆知識

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住宅ローンの団体信用生命保険とは

住宅と幸運の四つ葉のクローバー

住宅ローンを組むときに必ず出てくるのが団体信用生命保険、通称、団信。生命保険は知っているけど、その前に「団体信用」の四文字が…。今回は、この団体信用生命保険を解説します!

要約

  • 団体信用生命保険は、住宅ローンの借入人の死亡・高度障害時に金融機関に住宅ローンを一括返済してくれる住宅ローン専用の生命保険。
  • 死亡・高度障害のみに保障する団信だけではなく、がんや脳卒中などに対応した団信もある。

住宅ローンなのになぜ生命保険

住宅ローンを借りるためにネットで金融機関のサイトを見たり、銀行の窓口で説明を受けると必ず出てくるのが保険の話。「家を買うから火災保険は分かるけど、なんで生命保険が出てくるの?」と疑問に思う人も多いのも事実、お金を借りるのに保険に入らなければいけないのでごもっともな話です。

もし、あなたが、住宅ローンを借りていて返済途中に死亡したり、事故に合って高度障害になってしまったら、住宅ローンの返済はどうなるのでしょうか?

死亡している場合、通常の借入金(ローン)であれば、債務は相続されるため、相続人が返済をしなければなりません。しかし、住宅ローンは家計を支える人が借り入れることが一般的であり、その家計を支える人が死亡したり、高度障害になった場合は、そもそも生活の維持も厳しい状況であるのはいうまでもありません。

そんな状況の中、毎月、住宅ローンを返済することは容易ではなく、返済が滞る可能性が高いのはいうまでもありません。でも、死亡したり高度障害になった場合に〇〇〇〇万円って、生命保険にはよくある条件ですよね。そう、生命保険があれば、残された家族は、住宅ローンの返済には困らず、折角手に入れたマイホームを手放さずに済むかもしれません。

もうお分かりですよね。団体信用生命保険とは、住宅ローンに特化した生命保険で、住宅ローンの借入人が死亡したり高度障害になった場合に、借入人の代わりに住宅ローンの残金を一括返済してくれる生命保険なのです。

 

団体信用生命保険は銀行にもメリットが

さて、見方を変えて、住宅ローンを融資した銀行の立場に立って考えてみます。

住宅ローンを融資した銀行にしてみると、住宅ローンの借入人が死亡したり、高度障害になると、その住宅ローン債権は、所謂「貸倒債権(かしだおれさいけん)」になる可能性が高くなります。担保に設定した土地や建物等の住宅を、処分しても回収できるかはわかりません。すなわち、銀行も住宅ローンの借入人の健康に伴う貸し倒れリスクを負っていることになります。

銀行は、貸倒れるかもしれないというリスクを取って、お金を貸して利ザヤを稼ぐビジネスモデルですが、何でもかんでもリスクを取るわけではありません。外せるリスクは外します。

借入人が生命保険に加入してくれれば、借入人が死亡、高度障害になったとしても、保険会社が借入人に代わり銀行に返済してくれますので、銀行としては、死亡・高度障害に伴う貸倒リスクから解放されます。

つまり、銀行の債権管理上、極めて都合が良いのです。

 

 団体信用生命保険の契約形態

 団体信用生命保険の契約形態は以下の通りです。

  • 契約者   : 金融機関(債権者)
  • 被保険者  : 住宅ローン借入人(債務者)
  • 保険金受取人: 金融機関(債権者)

 保険料は、住宅ローン借入人の年齢や性別などの属性によらず、住宅ローン残高などによって算出されます。住宅ローン残高は、返済が進むと減少していきますから、返済が進むと保険料も安くなっていきます。

死亡や高度障害時のみに保障される団体信用生命保険は、近年、保険料が無料となる金融機関が多いようです(昔は勿論有料でした…)。

また、保障範囲も、がんや脳卒中などもカバーするようなタイプの団信もあり、金融機関よって保障内容は様々です。

 

おわりに

初投稿の割にはガッツリになってしまいました。このような形で、住宅ローンに関する豆知識を不定期配信していきますので、よろしくお願いします。なお、次回は、具体的な金融機関の商品を例にとりながら、様々な団信の種類をご説明しますね。 

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。